今や香り付きは当たり前。
洗剤や柔軟剤、シャンプーやリンス、歯磨き粉などなど、香りが選択の決め手になっている方も多いのではないでしょうか?
CMの印象か、すれ違っただけで香りがするのはとてもいいイメージが強いですが、人工香料は実は健康面で考えると注意も必要なのです。
もし、疲れやすい、疲れがとれにくい、肩こりになりやすいなどの微妙な不調を抱えているとしたら、もしかしたらそれは人工香料からくる微妙な影響のつみかさねなのかもしれません。
人工香料とは、石油や化学物質を原料に作られた合成成分の香料のことで、天然香料と比べて安価で手に入りやすく、さまざまな日用品や化粧品に使用されているので生活にとても馴染み深くなっています。しかしこれらは、鼻の嗅神経を介して大脳辺縁系に作用し、交感神経や副交感神経の働きに影響を及ぼすと考えられているんです。
(具体的な研究例としては、2018年に日本化粧品工業連合会が実施した調査では、人工香料を嗅いだ後に、交感神経の活動が活性化することが確認されています。また、2021年に韓国の研究グループが発表した論文では、人工香料を嗅いだ後に、血圧や心拍数が上昇することが報告されています。)
大きくは2つのメカニズム。以下
【嗅覚刺激による交感神経の興奮】
交感神経が優位になると、心拍数や血圧が上昇、筋肉の緊張や汗の分泌が増えるなどがあります。そのため、人工香料を嗅いだ後に、頭痛や肩こり、動悸などの症状が出ることがあります。
【脳内のホルモン分泌による副交感神経の抑制】
人工香料の刺激により、脳内でストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増えます。コルチゾールは、交感神経の活動を促進する一方で、副交感神経の活動を抑制します。そのため、人工香料を嗅いだ後は、リラックスしにくく、イライラや不安などの症状が出ることがあるそうです。
いづれにしても、上記の二つは交感神経を優位にし、自律神経のバランスを大きくくずすもの。人工香料を適度に楽しむ分には問題ありませんが、過剰な使用は注意が必要です。
最近では、出産時、妊婦さんの羊水からシャンプーの香りがする、という話も一般的になりました。生まれる前から赤ちゃんの健康に被害があっては、ママには耐えられません。また、人工香料とアレルギーの関係も懸念されていますので、妊婦さんや小さなお子様はとくに多用を避け、体調の変化に注意することが大切です。
【我が家の人工香料を避ける工夫】※参考までに^^
・香りが欲しい時はできるだけアロマオイルを使用
・食器洗いはなるべく香りのない廃油石鹸や天然のものを使う
・シャンプー・石鹸などは香りがきつくない質の良いものを選ぶ
・柔軟剤は時々「お酢+アロマオイル」
・洗濯洗剤は量を減らして「お塩」をプラス
・化粧水、ボディクリームは香りの少ない、オーガニック、またはオーガニックに近いものを選ぶ
天然香料は、人工香料に比べて交感神経を抑制し、リラックス効果が高いとされています。妊婦さんには注意が必要な香りもあるようなので、専門性の高そうなページをググってみてくださいね^^♪